教育実践研究をまとめる(7)校内・組織内の課題の分析でまず行うことは

先の投稿において,外向きと内向きの分析があることを述べた。ここでは,内向き,すなわち校内・組織内の課題を分析することを考える。

ここでよく受ける質問で一番多いのは「どのようなアンケートをとったら良いでしょうか?」である。しかし,アンケートを行うというのはかんたんにできるものではないので,その前にまずはやりやすいことから考えたほうが良い。

ひとつは,すでに組織内においてなんらかのデータが残されていることがよくある。例えば,今までアンケートをとっているのだが,それが残っているだけでデータとして活用できていないという事例が見られる。ならばそれを分析しどういう事がわかるか,そしてこのデータで取れていない情報はあるかを検討する。後者については,今後アンケートを行うとしたら,項目の準備につながる。

そのようなデータが残されていなくても,校内に研究紀要,あるいはそこまでいかなくても何らかの文書が残されている可能性がある。ここでもどういう内容が取り上げられているかとか,かつてはどのような目標が設定されていたのかを,過去にさかのぼって調べることができる。

続いて,校内・組織内のリーダー(管理職などの校長)がどのような課題を感じているかをヒアリングしてみるという手段もある。対象者は少数で一般化できるようなデータではないが,トップやリーダー層が考えていることに基づいて,教育実践研究の課題との接点を明確にするのは必ず必要な作業だと言える。

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