教育実践研究をまとめる(19)長期休暇中にやるべきことは?

学校の先生が,学校をフィールドにした教育実践研究を進めていると,長期休暇中はその実践研究自体は進展しないことが多い。学校は休み中で授業がない。おまけに大学院の方も,ゼミが開催される頻度も減る。自身のテーマが教員研修であれば本番を迎えるところかもしれないが,多くの人にとっては,実践研究としてはあまり進展がないのではないだろうか。

こうした時期にやることは,「とにかく書く」ということである。報告書を書くのは時間がないと進められない。しかも,このときはある程度何かを実習で進めたという実績もあるのではないだろうか。私の所属する大阪教育大学の連合教職大学院では,半期に1回,夏休みや春休み前に中間報告の場が催されるが,そのような場がもしあったとしたら,内容はある程度持っているはずである。

この時期には積極的なアウトプットをおすすめしたい。中には,インプットに積極的になる方もおられると思うが,それは継続的にこまめに続けるものである。一方,書くのには気構えがいる。一気にすべてを書くことはできない。書くためのスタートを早くしたい。

完全にまとめなくても良い。論文体のものでなくても良い,日記のようなもので良い。何をやったのか,その結果どうだったのか,何を考えたのか。これらは後で思い出しても時が経てばたつほど忘れてしまうものである。完成度は気にせずどんどん書き溜めたい。

こうしたことをやっておけると,後に推敲に時間を割くことができる。1回書いて終わってしまわないためには,先に編集できる素材を作っておきたい。