教育実践研究をまとめる(6)問題状況(課題)を分析する

教育実践研究を進める場合,現場が抱える問題状況を分析することが必要である。

この際,内向きと外向きの視点を持つことが必要である。

内向きは,自身の学校(あるいは学級)などが抱えている身近な課題を明らかにするということになる。それにより,どのような課題を抱えており,それがどういう要因により問題があると考えられるのか,ということを検討し,明らかにするということになる。

加えて,外向きの視点が必要である。課題について,他者や他校,他地域がどのように取り組んでいるのか先行事例にあたる。文部科学省等の政策を通して,一般的にどういうことが課題として認識されているのか,それに対してどう対応が検討されているのかを調べる。論文として出されている研究ではこの点に関してどのような研究がなされているのかについても調べる。

そして重要なのが,ここで終わりとするのではなく,内向きの視点と外向きの視点から得られた情報を比較し,どういったことが自身の学校等では問題となっているのかを明確にした上で,それを解決するために教育実践研究の全体像や研究目的をまとめていくということが必要である。

研究の目的を明確化していくには時間がかかる。もちろんはじめから何かをやろうと思って教育実践研究に取り組むのだろうが,この分析を改めて行うと,テーマの見え方が変わってくる。多くの場合,焦点化することが必要である。

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