「仕事」カテゴリーアーカイブ

教育の情報化を3回に渡って講義(教師の学び舎)

府内の高等学校の先生方を対象とした「教師の学び舎」という講義に取り組んでいることは,以前にも書いた。このあと6月,7月も1回ずつ実施し,私の担当分を終えた。

2回目については,今まさに進んでいる情報活用能力の調査やタブレット端末の活用をテーマとし,今後の進展を予測しながら,我が事に置き換えてもらうような展開にした。3回目については,普及という視点から,研修の問題を扱い,自身の成長だけではなく,研修等を通して周りに伝えていくことの必要性などについて講義をしたり,演習に取り組んでもらった。3回目については,提示した課題に難があり,時間もオーバーし,迷惑をお掛けした。ただ,教育の情報化についてシリーズ講義をする機会は余りないので,自身の現状のとらえ方を整理するには,とても良い機会となった。講義を支えてくださった恩知教授並びに大学のスタッフの皆さんに感謝したい。

大学を変わる際,(研究としては行うけれども)教育の情報化とはさらに縁が薄くなるだろうと考えていたが,今の大学に来てみると,予想に反してそのようなことも求められつつある。自分の外部での仕事が大学に還元できる良い機会でもあるので,こういうことには協力できればと思う。またこのような機会が増えてきたら,関係する方にも協力を仰ぎながら進めていきたい。本学においても重要なテーマになってくれればと思う。

なお,この講義の私の担当分は終了したが,次期シリーズは我らのリーダーである森田教授が担当されるとのこと。真打ち登場である。

学会の夏(ただし運営側として)

6月までは実習でバタバタしていたが,7月に入ると,学会関係が慌ただしくなってきた。
ひとつは,日本教育工学会。今週のはじめ,全国大会の原稿の締め切りであった。大会企画委員会に入ってから毎年のことであるが,毎年この頃からなんとなくせわしない。MLに様々なメールが飛び交い,ついていくのが大変。しかし委員と事務局の皆さんが本当に色々とやってくださるので,これまで大きなこともなく,順調に進んでいると言えそうだ。
もうひとつは,日本教育メディア学会。ここでは,事務局を昨年度から務めている。大きな学会ではないが,逆にその分やることはたくさんある。わからないことも多い。全体的な視野も持っていないといけないので,注意を払わないといけないことが多い。山本先生(東大),泰山先生(鳴門教育大)の補佐コンビがバックアップしてくれている。全事務局長の中橋さんには毎回毎回本当に的確なアドバイスをもらっている。皆さんに感謝したい。
今週は両学会で考えるべきことが重なり,かなりの時間をかけて対応をすることになった。発表をどうしよう,論文をどうしよう,査読にどう対応しようということを考えるだけであれば,とても幸せだと思う。運営側に回ったときはじめて,多くの人に支えられて学会というコミュニティが成立していることを知る。過去そういうことを行ってこられた先輩たちに感謝し,自分に今与えられた職務を全うしようと思う。とはいえ,任期終了が待ち遠しい。

研修を実施するには,事前の情報収集が重要

気づかぬ間に,かなり多くの指導助言だとか,研修講師だとかの経験を重ねた。
様々な経験を重ねる中で学んだことの一つとして,事前にそのフィールドについて少しでも多く情報を収集したり,先方の考えを聞いたりすることが重要だと思うようになった。依頼側が何を進めたいのか,ニーズが明確でないことも多い。あるフォーマットを作って持って行っても,すべては明確にできないことも多い。それでもなお対話を重ねながら,お互いのイメージをすり合わせていくことが重要だと思う。例えば,私は学校で研修を行うことが多いが,何も打ち合わせなく「ICTでちょっと研修をして欲しいのだけれども」なんていう感じで突如として行った場合,結果として失敗をしたり,長続きしない場合が多い。また,せっかく時間を割いて訪問しても自分も満足感を得られないことが多い。こうした経験を重ね,準備や事前情報収集に力を注ぐことになった。
本日もまた,来月はじめて研修を請け負うことになったある学校へ訪問した。学校が今,どういうことに取り組んでいるのか,どのような環境なのか,どういうことを目指しており,研修に何を期待しているのかなどうかがった。また,私もそれに対するアイディアやできそうなことを披露し,話し合った。別に当日に訪問するだけでも良いのかもしれないが,当日のパフォーマンスはだいぶ変わるのではないかと思う。
このようなことは,経験的にも学んだのだが,実は先日実施されたJSET SIG「教育の情報化」とNHKが協働して行うICT研修ファシリテーター養成講座においても研修開発のためのテーマとして取り上げられている。ここでも話題として取り上げる中で,自分としても改めて重要だということを再認識した。
ただ,この打ち合わせ,飲みながら行うのはよくないね・・・。先週,別件で行った打ち合わせ,相手が相手だけに話の内容をどこまで覚えているか・・・。まあ,なんとかなるでしょう。
今月は登板の機会が多かったため,準備に時間が割かれた。来月もかなり多そうだ。「実践的な教師教育」をテーマとして本学に採用された側面もあるかと思うので,頑張ろう。

学習情報研究(7月号)が発行される(ICT活用指導力を高める研修)

学習情報研究7月号では,「アクティブ・ラーニングとICT」と「ICT活用指導力を高める研修」のふたつが特集となっている。そのうち,私は後者のコーディネータを務め,巻頭言に相当する部分を書いている。「ICT活用指導力を高める研修のデザイン」と題し,できるだけ平易に研修を進める上での留意点についてまとめたので,ご一読いただきたい。

この特集のラインナップでは,校内研修,行政研修など多様な場を想定している。倉田先生(長崎大学),盛本先生(富山県教育センター)には普段の取り組みをもとにまとめていただいた。先日から第2期がスタートしたJSETSIG「教育の情報化」とNHKによるICT研修ファシリテーター養成講座の取り組みについて,脇本先生(横浜国立大学)がまとめてくださり,第1期修了生の大澤先生が校内研修を進めるポイント書いてくださっている。

短い特集ながら,内容は充実していると思う。

 

Web研修の講師を務める20160618

金曜日の夜,勤務先の天王寺キャンパスからWeb研修の講師を務めた(直前まで普通に仕事に取り組んでいたので,急に自分の中でモードを切り替えるのが戸惑ったけど)。相手先は新潟の先生方。後藤先生のいる新潟大学をキーステーションに複数箇所をつなぎ,実施をした。先生方は各会場に1名から数名の形で分散されている。Googleハングアウトを活用して接続された。後藤先生が中心となり取り組まれている新潟での取り組みは,2年目に入る。結果的に私が本年度のトップバッターとなったそうだ。私は,本年度が初参加であった。
テーマとしたのは1to1コンピューティング。あるケースに基づき,先生方に予測をしてもらったり,対応を考えてもらったりした。遠隔多地点接続であることを念頭に入れ,グループチャットやGoogleドライブを併用しながら進めた。おそらくずっと一方的な講義だと間が持たないし,そもそも相手の反応がわかりにくい。できるだけバーバルなコミュニケーションを心がけた。結果,話題提供の90分強は比較的うまくコミュニケーションがとれたように思う。
新潟県の広さを考えると,夜とは言え,全員が一箇所にあつまるのは困難である。かつての長崎の状況を想像しながら,自分もこんなことができればと思った。
本研修,シリーズで今後色んな先生が登壇されるそうだ。このような取り組み,支援したい。後藤先生,お世話になりました。頑張ってください。