2022年度を振り返って

本年度の途中から大阪教育大学での生活は9年目へと入った。前年度である2021年度はJAETの全国大会などや本務のことでなかなか忙しかった。また,昨年度末に体調不良が長めに続いた。そこから再スタートを図った年度であった。

研究では,代表者となっている科研費による研究が2年目に入った。少し気を許すとすぐに時間がたってしまうが定期的にミーティングを行うことができたし,ペーパーベース版から,電子システム版の開発へ移行し,パイロット評価を行うところへ行っている。次年度はさらに進めたい。分担になっていた科研は,なかなか協力できなかったが,まとめて学会で発表することはできた。論文化を考えたい。この他,代理ではあったが数年ぶりに研究会で発表したり,学内の業務の関係で紀要論文が発行されたりした。今年度得られたデータ等をもとに,論文としてアウトプットしていくことが特に次年度の課題となる。企業の方とコンタクトをとることが増えそうなので,なにか共同研究ができると面白いと思うが,いわゆる研究室体制があるわけではないので悩ましいところ。

教育においては,現職教員の大学院生を中心に担当することになってから3回目の修了生を送り出している。今年度は現職教員のゼミ生もいよいよ全員が年下となった。昔はある一定のレベルに達することが主眼であったが,現職教員といってもキャリアが様々なので,それに配慮した指導が必要であることを痛感した。講義に関してはティームティーチングが多く,かつその組み合わせが多様なので,連絡調整や打ち合わせも多く大変なところがある。ただそれを通して多くの方の考えに触れることができ,研究のことを考えることにつながっている。

学内の活動は,教員養成フラッグシップ大学に大阪教育大学が採択されたことが自身の仕事にもある程度影響するようになった。自身のこれまでの取り組みや人的ネットワークによって貢献できればよいのかなと思っている。大阪市と連携して行ってきた学校教育ICT推進リーダー研修は修了生が100名に到達したこと,大学院のカリキュラムが変わることが予測されることを踏まえて,一旦この形を終了させていただいたが,また別の形での取り組みが企画されている。

できるだけ学内のことを優先し,学外の活動については控える方針にしている。定期的に訪問をした学校は加古川中学校,ここでは公開研究会が11月に行われた。あとは複数回訪問をする学校と単発で訪問をするところが数校。数年にわたりお付き合いするところも出てきた。今年度は大阪市だけではなく,堺市や大阪府,府内市町に行く機会もあった。結局終わってみれば,講演や研修は過去最多クラスの数だった。オンラインも多かったが,今後は学校を訪問し,授業を拝見する良い機会になればと思う。この他いくつかの委員等の仕事があった。

学会については日本教育工学会では,重点領域活動・情報教育の部会長を務め,当初予定の一区切りに到達した。まとめの作業へと入る。なお,数日前に理事へと復帰することとなった。日本教育メディア学会では,国際誌の担当だが,今後本格的な活動に入る年度となる。

こうやってまとめてみると,仕事の変化期に入ったのではないかと思う。体調第一に,ちょっとだけ前進したい。