タブレット端末活用に関する調査の論文が,教育メディア研究に掲載されました

昨年度末のことになるが,教育メディア研究という日本教育メディア学会の学会誌に研究ノートとして,以下の論文が掲載された。

寺嶋浩介・中川一史・村井万寿夫(2017)市内全校1人1台タブレット端末環境導入期における 教師のICT利用に関する実態と印象 ー校種の違いに着目してー 『教育メディア研究』23(2) pp.47-56.(2017年3月15日)

概要は,以下のとおりである。結果は当たり前といえば当たり前なのだが,自治体全域に1人1台端末が導入されるというまだあまりない例を対象として,行った調査である。今後このようなことに取り組むところが参考になればと思う。特に中学校に導入する場合は,どういった方策を取るかについて,考える必要があるのではないかと思う。校種により,教師の受け止め方がかなり異なっていた。

本研究では,市内全学校に児童・生徒用1人1台のタブレット端末を導入した自治体を対象に,導入期におけるタブレット端末をはじめとするICTの活用実態や,タブレット端末に対する印象について,校種の異同を明らかにするため,A市(人口3万7000名程度)の小学校13校と中学校5校に勤務する教師(授業担当者195名)を対象とし,調査を行った。その結果,小学校教員のほうが,中学校教員よりもタブレット端末をより活用しようとしていること,小学校教員のほうが中学校教員よりも教師のICT活用について取り組んでいること,児童・生徒によるICT活用は,教師によるICT活用よりも相対的に進んでいないこと,タブレット端末の活用について,小学校教員よりも中学校教員のほうが利用に対して大きな負担を感じていること,などが明らかとなった。

「いつ論文をかいているのですか?」という質問をたまに受けるが,日常の仕事の中でいつかいていたのか本当に記憶がない。あまりにも時間がなかったので,最後新幹線から投稿をしたのだけは覚えている。修正期間が年末年始が入っていたので辛かった・・・(これ,なんとかならんもんでしょうかね)。こんな感じで進めたので,中川先生や村井先生からはかなりの短期間でコメントを頂くことを繰り返してしまった。しかし,無事掲載でよかったよかった。