「仕事」カテゴリーアーカイブ

小学校の合同研究会

先日,大阪市立今里小学校を訪問した。同校は,情報活用能力の育成に取り組んでいる。

この度,同じ中学校区にある中本小学校,東中本小学校と連携し,その取組を進めていくことになった。確かに,同じ中学校に進学する際に,子どもたちに能力の差があれば,中学校の先生方は対応に苦労する。あたり前のことであるが,こうした点に配慮しながら,小学校の学習活動が進められているかといえば,そうではないのが一般的である。

研究会では,情報活用能力の現状についてその取組状況を把握し,お互いの学校で情報交換をするところもあった。共同研究とはいえ,各校の事情にも配慮しながら,公約数はどの点にあるか,探っていくと良いのではないかと思った。

2学期は,授業研究会などが繰り広げられ,2月に発表会が行われる予定である。

学校現場で修了生と会う

先日,ある学校へ訪問をした。教育委員会の事業によるテーマの委嘱を受けた学校の校内研究会で,その講師として呼ばれた。この教育委員会の担当者が,大学院の修了生であり,声をかけてくれた。事前に丁寧に当該学校の置かれている状況について教えてもらったので,スムーズに進めることができ,自分としても珍しく,ある程度責任を果たすことができたのではないかと思っている。

修了後,当該学校の先生に話しかけられた。なんとこちらはストレートマスターの修了生であった。みんなマスクだらけだし,事情もあってまさかこの自治体にこの修了生がいるとは思ってもいなかったので,大層驚いた。はじめて行った学校で,よくわからないが,雰囲気の良い学校だと思っていたので,そこで働いていると知り,安心をした。後でよく考えてみると,学校の研究テーマから考えると,本人の在学中の取り組みを十分活かすことができるはずだから,さらに頑張って欲しい。

今年度はこのような状況でなくなってしまった仕事もあるが,6年目になり,修了生と現場で出会うことが増えた(先日も,研修準備に汗を流す修了生と偶然,立て続けに遭遇した)。大阪に根を下ろしたことを実感する1日となった。 今学校現場は大変な状況であるが,修了生のひとたちには,頑張って欲しいと思う。

今年も続く学校教育ICT推進リーダー研修(もちろんオンラインで)

この3年,大阪市との共同で,学校教育ICT推進リーダー研修を続けてきて,ある程度の形が整った。講義として受講する大学院生を含め,受講生も現職教員のみとなって,やりやすくなった。日程も固まり,さあ今年は少しは楽に・・・と思ったところで今回の事態に巻き込まれた。

夏期集中期間に3日間をとっての実施を想定していたが,そもそも夏休み時期が変わり,しかも,自治体で異なっていることから,昼間からの集中講義として確保できたのは1日のみとなった。ZOOMの活用とはいえ,まさか1日5コマもできるわけないから,3コマにとどめた。

残りの12コマ相当に関して,そもそもみんなが同時刻に集まることはできないので,オンデマンドでやるしかない。内容や予定を色々と調整しながら,Moodle上に教材を構成する形で進めている。

対面との割合が,50%ずつぐらいなら問題はないのだが,1回目から対面もなく,かなりの長い間続けることは,作る方も受ける方も,相当の負担がある。極力ドロップアウトを防ぐため,メッセージを送り続けるなどの工夫をしている。

救いは,この研修の修了生がゲスト講師として教材を作ってくれていること。内容がより現場に近いものになり,それぞれの工夫を凝らしてくださっている。これがなかったら,実現は不可能だったように思う。感謝したい。

ブレイクアウトルーム(グループ)での話し合い

何度か,ZOOMのブレイクアウトルームを活用して話し合いをするということを行っているが,自分の実感としてはまだもっとうまくできるのではないかと思っていて,今の所反省が多い。

ただこの反省というのは,オンラインだからおきているのではなく,私の授業スキルとして,対面でも弱いところであると認識をしている。

いつもよくやっているケースとして,(1)がある。

(1)個人がそれぞれ自分で行った課題を持ち寄る(内容はそれぞれ異なる),それを相互評価する
 ・その場で修正できる良さがある
 ・思っている以上に長い時間を取る必要がある,話者の内容について共通理解するのに時間がかかる
 ・チェックするポイントやルーブリックを明示しておく必要がある

準備する時間に限界があるため,チェックポイントのようなものをなかなか示すことができていない。しかし,これが肝となる。思った以上に時間がかかる,となるとグループあたりの人数を少なくすることになるが,ただでさえ目が届かないところに,さらに目が届かなくなる。

そう思い,(2)の方法もやってみることにした。

(2)ひとつのテーマについて話し合い,ひとつの結論を出す
 ・やることが分かれば,比較的うまく進められる
 ・フォームなどで意見を集約でき,提示しやすい

方法としては,一番無難な方法であると思う。ただ,授業内で行う方法としては良いが,本当に個人に力がつくのかどうか,という疑問が出てくる。個別課題の提出でバランスを取ってコントロールするか,それだけではなく(1)の方法も行うか。おそらくどちらもだろうと思う。

この他に,(3)のような方法も(2)の発展版としてはあるだろう。あまりやったことはないが,教職大学院の授業等では多いかもしれない(今,これを導入する機会がない)。

(3)ひとつのテーマについて話し合い,お互いの意見を整理する(色々と出てくる意見をグループ化)
 ・授業では多いが,学習者のコミュニケーションスキルだけではなく,ICTスキルも必要

これらのグループワークを行うことで,大きな課題として上がってきたことは,ひとつは,グループ内で早く終わったときの対応。議論を深くできずに早く終了するグループが多くなる。通常対面ではそれを見つけて確認し,さらに追い込むことをするのだが,その状況確認が難しく,再度聞くと時間がかかる。やはり指示とポイント提示を明確化することで対応する必要がある。終わったときのための,予備質問も合っても良いかもしれない。

もうひとつは,振り返りの時間をとること。話し合ったきりになってしまって,時間もかかっているので終わりにせざるを得ないということが多くなってしまった。話すだけでまとめた気になってはいけないので,グループのアウトプットを視覚化し,いくつか共有するだけでも少しは違うのかと思う。

とはいえここまで書いてみてやはり思うのは,求められるのはほとんど対面授業で求められることと同じだね・・・。

学習指導要領のコード化

文部科学省にて,教育データの利活用に関する有識者会議というのが開催されたようである。データの蓄積やエビデンスに基づく教育などが議論されるようで,1回目は委員の方からのかなり多彩な意見が出ている。

なるほどいろんな角度からの意見があるなと思って目を通していると,文部科学省から出している資料4-1の5枚目に,データ標準化の効果・メリットとして,「教員養成大学」の欄に,「学習指導要領コードと紐付けた教職科目の設置,研究業績の確認,教職課程認定の簡略化等」とあるのに気がついた。

その動向を今後,注視していかねばなるまいと思った。