市内をダンボール片手に出勤。論文のストーリーを検討した後,昼は非常勤講師の懇親会にまぎれてタダ飯。ウヒッ。来年度,うちの大学にはお知り合いの方がいっぱいきていただくことになっている(略して村上組,あるいは村上派(笑))。去年からお世話になっている香川さん@阪大,今年から勤めてもらう岩崎さん@関大,杉原さん@京大,深見さん@大阪市大。良かったねぇ,関西で研究会を開いておいて。お忙しい中申し訳ありませんが,よろしくお願いします。その場で,またしても当日に予定を聞く。「英米語学科のFD講演会に竹内先生が来る」と。
竹内先生というのは,関西大学の外国語教育研究機構の竹内理教授(http://www2.ipcku.kansai-u.ac.jp/~takeuchi/indexj.html)。昔は総合情報学部に所属されていて,僕の修士時代の指導教授のひとりでもある。今の大学院の人で知っている人はほとんどいないのではないかなあ。id:kostera:20050225にて紹介したように,英語教育関係の人でお知り合いが多いのは竹内先生のよるところが大きい。もちろん,そういう専門だから,京都外大にも知っている人がいてもおかしくない(ところが僕が外大にきたのは竹内先生とまったく関係が無かったりするのだが)。これは行かないわけには行かない。1年はお会いしてなかったし。
お題は「授業における動機づけ」。動機づけというのは心理学的な概念というよりも,僕らのいう「手立て」とか「しかけ」に該当する(あんまり言わないか?)。様々な授業をビデオに録画し,そこで見られた参考となる動機付けを抽出していて,その途中報告のような感じだった。資料を大学においてきたので,ここでは思い出しきれないが,英語教育や語学教育だけではなくて,普通の授業にも参考となるように思った。印象に残ったのは,授業前(5分とか10分)に来る,というのがあった。その日何をやるか伝える,学生と普通の会話をしたりなど。あと授業の始まるとき(あるいはシラバス)にテストの問題を公開すること。これは多くの批判があるとおっしゃっていたが,インストラクショナルデザインの原則「出口を示す」からすれば僕は妥当だと思った。そのほかにもID的な要素が多く盛り込まれていた。また,語学を勉強するには授業内だけでは時間内だけでは到底不可能,すなわち自立的学習者として学生の教育を行う必要があることも述べられていた。これは僕が外大に来てずっと考えてきたことと同じだったので,同じ方向だと思い安心した。そのための動機付けが「自習用教材を作る」以外にもあると良いかなと思った。これに関しては先生のご著書に詳しく記されている。これは僕も前に読んだが,大変良い本だと思う。語学教育だけではなくて,教育工学を研究している方は一読をお勧めします。
- 作者: 竹内理
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- 発売日: 2003/12
- メディア: 単行本
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終了後,ご挨拶。お会いすることができて本当に良かった。偶然とはいえ,こういう節目にお会いすることができてよかった。