実践研究報告書も大変だ

本学の教職大学院では,多くのところと同様に,M2の修了時に最終的な実践の報告となる実践研究報告書が課される。私も院生を担当しており,この時期,そうした報告書を添削する。

提出された院生の報告書は,まだまだ改善の余地があるものの,2年間の実習を重ねて,よく頑張っている様子がうかがえる。添削をしたが,それに基づき最終提出まで改善を図ってほしい。

ところで,教職大学院では,修士論文が課されない。そして,上記したような実践研究報告書のようなまとめが課される。これをとり「修士論文がない」ということで,教職大学院の取り組みを今までの修士課程と比して,低く見る人もいるようだ。確かに,これを修士論文よりも簡便なものとしてとらえる向きも関係者内にもいるようで残念な気持ちになることがある。

私自身は,両者にレベルの差があるとは全く思っておらず,ただその執筆のプロセスが位置づけが少し異なるのではないかととらえている。要は,修士論文と実践研究報告書を比べてどうこうということではなく,良い修士論文と悪い修士論文があるというように,実践研究報告書にも良いものと悪いものがあるということだ。再度になるが,院生には少しでも良いものとなるように頑張って欲しい。