授業について思うこと

たまには日常の経過だけでなくて,その時々の考えもまた書いていこうと思う。

明日から授業が始まる。授業が始まったら研究などはどこ吹く風,頭の中は9割がた授業のこととなる。前に学生と話していて,ひとつの授業には(実施するのが慣れていないものだと)5時間から10時間かかるといったら驚いてた。実際に机に向かう以外にも頭の中はほとんど授業。テレビを見ればこの内容は授業に使えそうかどうかということを常に考えている。時間をかければ実際にいい授業ができるかというと,そうでもない。半期1科目15時間授業があって自分で満足できるのは1時間あるかないか。年間で5時間から10時間あれば多いほうだろう。半期をやって,そこそこ高い授業評価を得ていても,学生にはどれくらい残っているのだろうか,と思ってしまう。100人いれば5人くらいには何かの効果があったのかな,と思う。あとは忘れ去られていくと思うと悲しくなる。授業への努力,成果は当たり前といわれば当たり前だが,(学生の評価以外には)特に誰からも認められなく終わっていく。授業の成果で給料が上がるなんてほとんど聞かない。給料はおいといても,すごく悲しい思いをすることがある。それでも高い努力は払わなければならない。このあたりは成果が目に見えやすい他の職業とは少し違う気がする。

こういうつらさを持ち合わせているのがお金をもらう仕事なのかなとも思う。なんでそこまで悩むのかも良くわからない。ずっと悩み続けるのも,これは職業人,プロフェッショナルとしての宿命のようなものではないかと思っている。同業人は授業のことをどう考えているのか,また別の職業の人はどういう考えを持って仕事をしているのかを聞いてみたい。

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