ZOOM画面に画面共有をせずにタイマーを表示する

オンライン体制になってから,学会や研究会での司会等を何回か担当した。何回かやってみて課題になるのは,発表の時間計測。発表者自身が発表しながら計ればよいのではないかとも思うのだが,いずれも誰かが計測したほうが良いという課題が出ていた。これに対し,声をかけたり,チャットをしたりなどが行われてきたが,発表者が気づかないことがわかった。また,発表者以外がベルの音を鳴らそうとするとなかなか拾わないという課題もあった。

それに対し,タイマーを提示する方法が考えられるが,発表者含め他の人に提示をしようとすると,発表者が画面共有をできなくなってしまう。こうしたことに対して,どうすればよいのかをしばらく考えていたが,タブレット端末を物理的に提示するという方法ぐらいしか思いつかなかったし,多くの人がそうしていた。

ある方がある研究会において,画面共有せずにタイマー画面を出されていたので聞いた所,バーチャルカメラを活用すれば良いと教えていただいた。そこで,自分なりに調べて試行錯誤しながらやってみた。

タイマーについては,写真にもあるTime Keeperが表示が大きくてわかりやすいので,これを使うことにした。ブラウザでこれを表示する。次に,OBS Studioをインストールし,ソースとしてウィンドウキャプチャを選択し,先にブラウザに表示したTime Keeperを活用する。もし,画面に自身の顔も提示したい場合は,映像キャプチャデバイスを重ねると,どこかに自分の顔もタイマーと同時に提示することができる。

バーチャルカメラとして,ZOOMへと流し込む。ここでいくつか設定が必要であるが,調べて関連するページなどを見るとよい。私がやった時は,コマンドの入力なども必要であった。あと,OBSでバーチャルカメラをスタートする設定も必要である。OBSは提示している時は常時立ち上げておく必要がある。

ZOOMでは,まずバーチャル背景を何か選択している人はその設定を「なし」にする。そして,ビデオの開始からOBS virtual cameraを選択すると,ZOOM上で背景にタイマー画面を提示することができる。

上は限定した画面の写真しかないが,ブラウザでTime Keeperを提示(写真の上のディスプレイの左で一部隠れているもの)し,それをOBSで読み込み(写真下の画面),ZOOMの画面で提示(写真上の前面にタイマーと右下に写真を映している)したものである。

こうしたことで色々といじっていたせいで,一度ある会議でZOOMが落ちるというトラブルにあって以来使っていなかったが,今月あった大学院の発表会では司会役をやったので,使ってみた。うまく行ったと思うが,難点は電力をかなり食うこと。ACアダプタをつないでいたが,小さいものだったということもあってか,バッテリーが消費されていた。