反転授業の実施は難しい(実習訪問)

本日は,ある院生が進める学校実習のため,とある高校を訪問した。同校では,実に驚くべきことなのだが,生徒は1人1台の端末を所持している。そして,英語科において,反転授業の取り組みを進めている。これはこの学校に配属された院生の関心とも似ているので,同じように授業を実施するのはまたとない機会である。これまで,学校における担当の先生と共同し,ビデオを制作し,今回,当該単元の実施に至った。

当然,実施においては院生は生徒の多くがビデオを事前に見てきているという展開を踏まえ,授業を作っていた。しかし,その予測に反して,多くの生徒はビデオを見てきていない。

よくありそうな光景ではあるが,反転授業となるとこの後はどのような対応をしたら良いだろうか。これが私が担当する大学での授業であれば,「前提条件を満たしていない」ということでバッサリと切ると思うが。反転授業は,授業設計をより複雑にする。事前のデザイン,そして,対面授業においても様々な生徒に対応をしなければいけなくなる。初等・中等教育において,このような取り組みが定着していくだろうか。

当該院生がこの取組をもとに,次はどのようなアクションをするのか,見守りたい。

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