「研究」カテゴリーアーカイブ

博士課程院生の募集


本年度より、北海道教育大学・福岡教育大学・大阪教育大学の三大学による 共同学校教育専攻(博士課程・後期3年) が新たに開設されました。

専攻の特色や詳細については、以下のWebページをご参照ください。

私も所属教員として参画しており、専門は教育工学です。本専攻が掲げる「臨床的研究」に基づき、大学院生とともに理論と実践を架橋する研究を推進していきたいと考えています。

なお、初年度は主指導教員を担当しておりませんので、今後私が主指導を務めることになった場合、その方が「第1号」となります。

教育工学やメディア教育の分野で研究を希望される方は、上記Webページをご覧のうえでご連絡ください(専任教員一覧に連絡先が記載されています)。
私自身の研究テーマや活動内容については、このメッセージがあるWebサイトでご参照ください。

学校現場の実践を学術的に検討し、理論的に裏づけられた知見として蓄積することで、現場への還元と学術的貢献の両立を目指しています。 こうした観点を共有できる方々と、協働して研究を展開できれば幸いです。

成城学園初等学校の映像教育

日本教育工学会(JSET)の春季全国大会に参加をした。

会場が成城大学と聞いて,思い出したのは「映像科」である。視聴覚教育では特に有名であるが,ここの小学校は昔より映像に関する教育を行っているというのを,文献等を通して知っていた。

大森哲夫(1991) 人間的映像の教育(阿部出版)

https://amzn.to/3FuJa9L

本務の仕事で欠席をした初日,今はどうなっているのだろうと思い調べてみると,成城学園初等学校のWebで紹介されていた。他には,劇などもあるのだそうだ。

https://www.seijogakuen.ed.jp/shoto/education/curriculum

映像の時間はYouTube動画も公開されていて,児童の作品を見ることができる。

まさか今日まで続いているとは知らず驚いた。また,こうした取り組みは中学校・高等学校,大学の取り組みにもつながっているそうだ。素晴らしい。

そのあと学会に参加して,大会企画で初日にあったキャンパスツアーに参加した方からもその様子をうかがった。自分の目で見てみたかったなあ。

こうした独自の良い取り組みを長く行われていることが素晴らしいし,私学ぽくて羨ましく思った。

学校の実践に役立つ研究であること

昨年度の末,1本の論文が本学の紀要に掲載された。

寺嶋 浩介,勝田浩次, 斉田俊平, 菊地寛, 平田篤史, 中川一史(2024) 思考力・判断力・表現力の自己評価項目の類型化-小・中学校の学習指導要領に基づいて-. 『教育実践研究』17, pp.1-10.(2024年3月29日)
https://opac-ir.lib.osaka-kyoiku.ac.jp/webopac/TD00032924

学校現場で使える項目を意識し,長い時間をかけ,項目は作成された。そして,その調査を行った結果もまとめた。

「学校現場で使えること」を意識すると,その方法は,研究論文化される「研究」の厳密さからどうしても離れていってしまう。そのようなことを感じさせられた。

この取り組み,以前の学習指導要領で行ったことを,今の学習指導要領にもその考えを適用しながら取り組んだものであった。私の中では実ははじめはやるつもりはなかったのだが,声をかけられ取り組むこととなったものだ。その際なぜか複数の人から別々のところで声をかけられ,学校現場でのニーズもあるのかと思い,取り組みましょうか,ということで進めたものであった。そのような経緯で,複数名の校種も異なる先生方と進めた。

少しでも学校現場に届いて,役立ってくれたらなと思う。

なお,本誌の中で引用もしているけれど,高等学校における項目も作成をしている(が,われわれとしては調査を行っていないので,本論文には掲載していない)。項目だけなら,以下にある。

勝田 浩次, 寺嶋 浩介, 斉田 俊平, 菊地 寛, 平田 篤史, 中川 一史(2022) 学習指導要領に基づく思考力・判断力・表現力の自己評価用項目の開発-小中高等学校の学習指導要領を対象として-. 『日本教育工学会研究会報告集』JSET2022-2, pp.156-161.(2022年7月2日)
https://doi.org/10.15077/jsetstudy.2022.2_156

    ICT推進リーダーのための校内研修デザインガイド(PDF版)の公開

    現在助成を受けている科研費にて,今野貴之先生(明星大学),倉田伸先生(長崎大学)とともに,「ICT推進リーダーのための校内研修デザインガイド」を作成,公開しました。

    以下のページの一番下にリンクをはっております。今年,JSET全国大会で発表したものについて,加筆修正をしたもので,PDF版としてはこれが最終になりそう。https://researchmap.jp/kostera/%E8%B3%87%E6%96%99%E5%85%AC%E9%96%8B

    当初の研究の計画としては,オンライン版を作成することになっているのだけれど,それに先立ち,PDF版を作成し,この度公開することになった。現在は,オンライン版作成について進めているところである。

    もしよろしければ御覧ください。

    インタビューの面白さ

    今年度から今まで研究という意味では関わりのなかった,ある研究グループに参加させていただいている。今回,この研究グループにおいて,ある方に対するインタビューが行われた。 インタビュイーに関わるライフヒストリーみたいなもので,それ自体が大変興味深かった。いつも一番不思議に思えるのは,その方がだいぶ前にも関わらず,その当時のことを自身のストーリーに乗せて詳細に報告してくださることだ。やっぱりその道のプロだからなのだろう。自分に置き換えてみると,自分がそのような立場になった際に,本当に語れるかどうか・・・その際に何を拠り所にするのかなどを考えながら聞いた(私の場合,自分の職務に置き換えると,その時の職務,研究業績,記録としてこのWebにも残している講演の経験かなと思った)。

    また一人の方に対して,数名が訊ねているので,それぞれの見方からより深めるように質問がなされるので,その質問や意味付け自体も大変興味深かった。ちょうど質的データの分析について書籍を読んでいたところだったので,それとも関連をさせながら聞いたりした。インタビュアーが誰かによって,構成される世界も変わってくるよなあ。久しぶりに,研究の奥深さを実感する機会となった。が,論文になるかどうか・・・面白いけど,そこからモノになるかどうかが大事だ。