パナソニック教育財団の成果報告会のシンポジウムに登壇した。昨年度までアドバイザーを務めていた高槻市立芝谷中学校の取り組みについて,自身の立場から評価できる点や今後の課題について説明をさせていただいた。
他の学校と比べた芝谷中学校の特徴は,高槻市と連携を取り,研究を進めたこと,そのため公開研究会にも多くの参加者があったことなどがある。加えて,同校はICTモデル校として,実践研究を発展させていた。学校だけががんばるのではなく,それを支える教育センターや教育事務所,教育委員会との連携も実践研究を発展させるためには必要な要素だと思う。どちらに主体がある,というよりも,ともに支えあうことが必要だと思う。
シンポジウムにおいては,他の学校やアドバイザーの事例も聞くことができ,勉強になった。もし時間があったら,教材のデータベース化に取り組む学校についてのお話をうかがいたかった(こうした発表がいくつかあったので)。これまで,長らく多くのところで要請があったのに,こういうことは継続しなかった。それをうまく進めるための秘訣を知りたかった。今後,このような実践研究は増えてくるだろうか。
また,シンポジウムにおいて,川崎市立平小学校に関わっておられた野中教授(横浜国立大学)は,同校がテーマとしてきた情報活用能力について,評価に関する調査に関わっていくというようなことをおっしゃっていた。助成終了後の継続は,学校側としてやってほしいものという立場ばかりから私は語ってきたが,私のようなアドバイザーも研究者として,それを種として今後どう関係を築いていくか,フォローしていくかについても自分なりに考えないといけないなと思った。