「本」カテゴリーアーカイブ
「資質・能力」と学びのメカニズム
メディア・リテラシーの発展書として(中橋雄(編著)「メディア・リテラシー教育」)
プロフェッショナル・ラーニング・コミュニティによる学校再生
以下の様な本を見つけたので,読んだ。分担者となっている科研費の研究で,PLCに関連する研究に取り組んでいるためである。
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本書は今日,教師教育において重要な概念のひとつとなっているプロフェッショナル・ラーニング・コミュニティ(専門的な学習共同体)について,論じられている。それを支える背景理論,PLCから見た日本の授業研究の特徴,さらに学力が高いという報告が出ている秋田県や福井県についてPLCの視点から著者なりに分析・考察をしている。
150ページ弱とそんなに分量はないのだが,内容は盛りだくさん。共通して,PLCの視点から見た時に,日本の学校で行われる授業研究には効果や意義が認められるということについてメッセージを発している。多角的に論じられており,大変勉強となった。
本書の主軸となるのはPLCという新しい視点であるが,本書の前半には,教師の成長や専門職としての教師の立ち位置のことについても触れられている。基本的なことから勉強できる。その中で,教員の集合研修の成果を分析した先行研究が取り上げられていた。こうしたことが研究なされているのはすごいなと思った。ちなみに生徒の学力向上としては,効果は見られないということ。それよりも学校を基盤としたものが効果があるという記述が多く見られるのだそうだ。研究と実践,それぞれの方面から,自分がどのように関わりながら取り組めばよいのかについて,考えさせられた。
やっぱり,そうだよね・・・。本「できる研究者の論文生産術」
わらにもすがりたい思い?(苦笑)で「できる研究者の論文生産術」という本を読んだ。
[amazonjs asin=”4061531530″ locale=”JP” title=”できる研究者の論文生産術 どうすれば「たくさん」書けるのか (KS科学一般書)”]
本書は,書くことに追われている研究者が,どうすれば論文を書けるかについて論じられている。著者は心理学が専門だとのこと。
主張は明確。色々と言い訳があるけど,そのための時間をきちんと取り,習慣化していくということである。(はい,そうですよね。)こうしたことについて心理学的立場から解説しながら,実際にどうするのかが述べられている。
本書は,それにとどまらず,論文の書き方の作法(著者はアメリカの人なので,英語論文のことになるが),投稿をどうとらえるか,書籍の執筆なども書かれており,その考え方が述べられている。タイトル以上のことが色々と学べる。基本的に自分の考えと似ている点が多く,やはりそうだよねと思った。
印象的だったのは,リジェクトについてどうとらえるか,という部分があり,「リジェクトされてもともとだと思った方が,良い原稿が書けるかもしれない」(p121)とあった。
こんなことを書いていると,「あれはどうなったの」「これはどうなんや」「書いている場合か」と聞かれるかと思いますが,頑張ります。ハイ。