「仕事」カテゴリーアーカイブ

オンライン授業研究会,成立するか?

現在,大阪府には緊急事態宣言が出ており,個人としては各所への訪問は,訪問しないことも含め慎重に検討をしている。

この中で,大阪市立天王寺小学校(次年度JAET全国大会公開校)についても,訪問予定ではあったが,遠隔参加の可能性をお願いした。そして,遠隔参加をすることになった。校内授業研究会は中止にすることなく,実施するという。自分の中でなんとなくのイメージだったのだが私だけテレビ会議を通して見るものだと勝手に考えていたのだが,撮影者以外の先生方についても他の教室などから参加をするということであった。確かに,今の状況を考えるとそれが良いと思う。

本校にとっては初めての取り組み,かなり難しいだろうなあと思って臨んだ会であったが,1台のカメラを後ろからほぼ固定,もう1台は指導者ではない先生がカメラを持ちながら児童のノート等を映し出してくださっていた。グループによる対話場面はあまりなかった授業であったが,そのあたりが今後どうなるか,というところだろうか。どう組まれていたかまではわからなかったが,少なくとも担任の先生の音声はクリアに聞こえていた。発表者の児童の発言もよくわかった。

大阪市ではTeamsの活用が進められているのでそれを活用しての会となった。複数の映像で画面が分割されるので,ZOOMよりも見やすいのではないかと思った。

授業後の振り返りも複数箇所をつないで。先生方も積極的に発言されており,よいスタートになった。

後ろから前へ向けての固定が1台,横から先生や子どもたちの一部が見える形での固定が1台,ハンディカメラで個人やグループを追うのが1,2台が良いのではないかと思ったが・・・。実際によく行われているところではどのような感じなのだろうか?

こうした取り組みも今後全てではないかもしれないけれど,新しい形となるかもしれない。

4度目のオンライン研究会(日本教育工学会研究会)

担当理事を務める日本教育工学会研究会は4度目のオンライン開催。実は現地会場は古巣の長崎大学だっただけに,行けなくて残念。1年以上前から楽しみにしていたのに・・・。

別の会場係だったのだが,他の会場で,以下の発表があった(はず)。
時任隼平・藤井佑介・寺嶋浩介・泰山裕(2020) 英語科教員研修で得た成果の転移に関する調査『日本教育工学会研究会報告集』JSET20-4, pp.171-174.(2020年12月12日)

会場係をしているので,ひとつの会場に張り付きながら,1日を過ごした。自分が普段なんとなく考えていることが研究化されておりヒントになったこともあるし,新しく研究としてやってみたいなあと思うことなどがあった。

しかし,朝から夕方まで画面とにらめっこはかなりつらい・・・。少し空いて次回は5月。どうなるだろうか・・・。

日本教育メディア学会で発表

日本教育メディア学会年次大会もオンライン開催(岩手に行きたかった・・・)。初日の企画委員会のセッションでは斉田さんががんばった。当日に向けてよく改善をした。

自身は,2日目に発表をした。よく考えてみると,前回やったのはポスター発表だったので,今回がオンライン口頭発表のデビューとなった。準備の時間がほとんど取れなかったが,それでもがんばって発表をすることができたので,良しとしたい。某校で見たり聞いたりしてきた経験的な部分を,研究という形でアウトプットできたらと思う。

斉田俊平・寺嶋浩介(2020) ICT 活用指導力の向上を図るためのシステム的アプローチによる教員研修設計と効果検証 第27回日本教育メディア学会年次大会(オンライン,2020年10月17日) 『日本教育メディア学会 第27回年次大会発表集録』pp.47-48.

寺嶋浩介(2020) 家庭における授業前動画視聴を継続させてきた教師の思考 ー中学校数学科・ベテラン教師を対象としてー 第27回日本教育メディア学会年次大会(オンライン,2020年10月18日) 『日本教育メディア学会 第27回年次大会発表集録』pp.64-65.

学会でもらえる意見は貴重

科研の研究グループで会議を行った。先日,関連する発表を学会の全国大会で行ったので,どのような質問を受けたか,などを中心に簡単に振り返った。

自分たちだけのグループでは,特に疑問にならないことでも,発表をしてみると「なるほど,そういう視点があったか」という気付きがある。また,自分たちは,他の人もわかって前提として共有しているだろうと思ったことが,案外そうではないこともある。

オンラインの学会で,対面での色んな話や日常の情報交換がなかった分,改めて学会という場の重要性に気付かされた。

自治体ごとの「教育実践事例集」,必要か?

何か新しい教育実践を試みようとすると,これから取り組む学校の先生方のために,「実践事例(集)が必要です」ということになることが多い。そして,それを作成するのに労力を割くことになる。もちろんそれがないなら作ることにしたらよいのだが,文科省や他の地域において公開されていることも多い。

仮に自治体で事例集を作る際は,メリットがどのような点にあるかについて考えることが必要だと思う。1つ目としては,研修(教育)方法のひとつとして,事例集を作ることを通して理解を深めていく,というように,作ることそのものが作成している人にとって,効果をもたらすと想定される場合だろう。

2つ目に,読み手にとっては,自身の自治体で同じ環境の先生が,教育実践を進めているということを知り,似た環境にあるので参照しやすいというメリットが有る。ただ配布するだけではなく,それを読んでもらうための活用をどうするのかも考えることが必要だと思う。

先日の研修においては,過去に行われた3年間の成果となる冊子を,研修の活動の中で利用をする形をとった。事例集として発行しても,それが活用されないと意味がない。ただ発行されました→見ましょうだけではなく,どのようなところで活用していくかを構想するところから考えるのが良いのかもしれない。