「学生参加型授業」は魔法ではない!(すいません書きすぎました。)

最近GREEで学生から人気が高いむーにょん先生の日記(http://www.murakami-lab.org/masayuki/diary/index.html)(笑)から。

「情リテⅢ-2」。5つのグループプレゼン。その中に「メール私語」に関する発表があって、島田先生の本で調べていたのだけれど、最後にメール私語を減らすための手法を学生なりに考えた結果、 ”少人数授業”、”学生参加型授業”、”魅力ある授業を”ということであった。正論、、、心苦しい、、、。

「魅力ある授業」,これは正論だと思う。教える立場としてはどういう授業をすることが学生をひきつけられるのか,それを実施することが本当に効果があるのかどうか,真摯な態度で向き合わなければならないと思う。一人の教員でもできるレベルだし,教員でも情報交換すべき。僕もむーにょん先生や亀井さん@関大から情報を仕入れる。院生や学生にアイディアを求めることもある。実際は難しいけれども常に試行錯誤だ。

続いて「少人数授業」,わかるけれども実施が難しい。コストの面による。語学やパソコン実習の授業なら効果を発揮すると思う。ただ,全てとは思わない。まあメール私語はなくなるだろうけれども。

さて,問題は「学生参加型授業」。メール私語はやみますよ,そりゃ。「学生参加型授業」と何でも謳いますが,全部それだったらどうなる?できるわけがない。学校面から見ても施設・設備,人数,人材,それにかかるコスト,全ての面から不可能(それは各大学の工夫に委ねられるべきで,努力する必要はあるが)。学生の立場から見たらどうなる?全てそんな授業やぞ。今の受講数でそんなことできるかいな。そもそも「わかりやすく教えてほしい,具体的に教えてほしい」とかそんなコメントが主流になる中で,現実的ではないでしょう。「学生参加型授業」は(少なくとも学習中は)わかりやすくは無いことが多いし。自分らの知識や技術が求められて,不足分は自分らで補う学習やぞ。時間がかかるぞ。そもそもそれを実践するにはある程度基礎知識を持っていることも重要でしょ。何も無いのにはじめからできるの?授業といっても演習,講義などがあるんです。それぞれによって教育方法もある程度変わってくるんです。もちろん,各授業においては「魅力ある授業」への努力は払われるべきでしょうが。

僕はこのプレゼンを見ていないので,これ以上はなんとも言わないが,文面から見ると僕ならそうコメントする。そして,もっと学生の立場からでの意見ではなく,教員から見ればどうだとか,学校の運営から見ればどうだとかということを考えさせる。もちろん,調査やインタビューなどの方法もとらせる。さらに一般論,抽象的な議論ではなく,具体的な提案を求める。そのためには企画段階での指導も当然入ってくる。学生は大変だろう。これは「参加型」とはちょっと違うかも知れないが,学生に主体的に動いてもらう授業である。そういう授業はいろいろとリスクを背負うのだ。

「学生参加型授業」は何でも解決する魔法ではない!メール私語がなくなるかどうかはそれもやり方によるよ。メール私語がなくなる代わりにみんな出てこないかも(笑)

とここまで書いて思ったが,「学生参加型授業」って何でしょうね。まあその参加の度合いにレベルがあるのでしょう。僕の書いたケースは厳しいレベルでしょうね。やわらかな「参加型」授業のTipsがほしいところです。となると,こうした実態を逆手に取った授業での携帯利用などは納得。

社会人大学院へ行こう

社会人大学院へ行こう (生活人新書)

社会人大学院へ行こう (生活人新書)

僕が大学院に入ったのは1998年のこと。当時,関西に社会人を対象としたサテライトキャンパスができ始めていた。関大の総合情報学研究科も社会人入試を重視すると言うふれこみであった。懐かしいなあ。本書では様々な社会人院生経験者へのインタビューが掲載されていて,非常に興味深かった。本当に大変な様子が伝わってくる。勉強しようとしている人は増えているのに,それを支える社会や教育のシステムが整っていないことを実感した。

僕みたいにストレートであがってきた院生からすると,彼らが社会の実践から学んできた情報を得るのは非常に勉強となった。現在,自分の出身研究室には数名の方がおられるが,その数は年々減ってきているような気がする。他に選択肢が増えたこともあるが,今のシステムが阻害要因になっているようにも思う。もっと増えるといいですが。ひょっとしたら,修了生でもこのサイトを見ている方もいるかもしれないですね。お元気ですか?

ところで,長年社会人を含めて大学院生を見てきて,ひとつこれだけは言いたいことがある。それは「修士論文を書いて修了すること」。当たり前かつシンプルだが,この言葉が意味するところは深い。社会人にとってこれが実に難しい。でもそれを乗り越えないことには大学院で勉強することは意味がないと思う。あくまで僕の意見ですが。

蛇足だが,僕は一期生なので先輩はいない。社会人の人でもみんな同級生か後輩となる。村上さんの先輩が僕の同級生とか,親と同じくらいの人が同級生とか,どこかの大学の助教授先生後輩とか・・・。不思議なものです。

それなりに

午前中は論文の確認。これで大体出せる形となる。来週提出予定。外大紀要の掲載が決定したので,それの構成。事務書類をまとめて執筆。最近ここに結構書いているわけですが,それなりにやることはしております・・・。

同志社女子大学

前回の続きで,ニュースをまとめさせる。先立って授業アンケート。自由記述はその場で読み,フィードバックしたが,肯定的なものが多かった。エクセルとか数字への拒否反応が高いので,今回はかなり丁寧に説明したのが反映されたのだと思う。確認と復習による定着。まあ,基本と言えば基本か。次回は年明け。今回調べた課題を共有させてみる。