次世代学校モデル&スマートスクールキックオフ会議

大阪市は,文部科学省「次世代学校支援モデル構築事業」及び、 総務省「スマートスクール・プラットフォーム実証事業」に取り組んでおり,この4月から2年目に入った。私も,引き続き外部専門委員として指導助言に関わることになった。この事業においては,児童・生徒の学習状況に関するデータや,校務に関わるデータ―これはいずれもかなりの量が蓄積されているわけだが,その有効活用ができるようにその活用方策を探りながら,システムを構築していく取り組みとなる。

大阪市教育委員会,教育センター,多くの企業の方が集まり,今年度のキックオフ会議が催された。外部評価委員としての参加は今回私だけだったので,データの統合形態をどのようにステップアップしていく道筋があるのか,多くの組織が連携していく本プロジェクトの意義についてお話した。

スマートスクール・プラットフォーム実証事業(総務省)

次世代学校支援モデル構築事業(文部科学省)

事務局業務もあと少し

先週末,事務局長を務める日本教育メディア学会理事会が開催された。一般業務のかたわらで,3月から4月にかけ,この準備に割かれる時間が比較的長くなってしまった。

この数年東京と大阪でのテレビ会議による理事会で進めているが,当日会場に行ってみないと接続状況が確認できない。昨年度よりは落ち着いてできるかと思ったが,今年も事前の自宅でのテストにおいては有線で回線がつながらないという問題が発生し,心配であった。しかしそれは杞憂におわり,当日は無事にスムーズに行われた。

準備のかいあって,進行への協力もあり無事に理事会は終了した。業務負担や将来的なことについても話題がのぼり,特に会員数の少ない学会において持続的にやっていくことの難しさを感じる場面もあった。

さて,この学会の事務局長業務も残り少なくなってきた。あと1回,理事会を残すところになり,いよいよ現体制のゴールが見えてきた。あとは最初で最後の取り組みとなる選挙を進めていくことになる。無事にことが運びますように・・・。

いつも助けてもらっている皆さんに感謝したい。

推薦状を書くほうにまわる

教職大学院では,ストレートマスターのコースを担当している。そのため,この時期に教員採用試験や奨学金申請の推薦状を書くことがある。中にはそこそこの分量を手書きで書かせるようなところ(「働き方改革」なのだからなんとかして欲しい・・・)もあり,難儀している。

しかし,私も最近,大学院時代の奨学金の書類を書いたということもあり,思い出した。私も奨学金や就職にあたり,実に多くの推薦文を自分の先生に書いてもらっていた。おおよそ必要のないときについても,自ら書いてくださった。

直接の恩返しにはならないけれど,そういうことを思い出しながら頑張って書いている。彼らもまた,教師になればそういう場面に遭遇するかもしれない。

久しぶりの国際会議への参加

先月末,ワシントンDCに向かいSITEという国際会議へ参加をしていた。10年ぐらい前は,年2回の国際会議での発表を自分の中でタスクとしていたが,2013年を最後に思うところあって,海外での国際会議に行くことがなかった。この間,日本での国際会議で1回発表し,実習引率のため台湾へ一回行ったのみであった。今年度は何か国際会議へ参加したいと考え,内容やタイミング的に良いのではと考えて,はじめて参加をした。
参加をして考えることは色々とあった。今後,研究をどうしていくか,それにあわせてどのように海外で発信をしていくか,そのためにはどういうスケジュールを組むのが適切か,など。最近他の研究者の話を聞いていれば,もう大学によっては国内誌の掲載は文理を問わず評価されないところが出てきている。うちの大学はどうなのかよくわからないが,今後多くの大学でもこれに近づいて行くのではないかと思っている。だから,すでに国内での学会への入会は今以上増やさないと決めた。
今回参加して,もちろん国内だからこそ議論したほうが良い問題もたくさんあるように感じる一方で,自分の分野でもちゃんと海外の動向を見ながら取り組むべき研究もたくさんあるように改めて感じた。
例えばそういうことを意識しながら,以下の論文などを書いている(ただし,国内誌なので日本向きにも書いた)つもりなのだが,きちんと海外でも発信していく必要があるだろう。
模擬授業を取り入れた教科教育法における受講者のICT活用指導力の分析
寺嶋 浩介, 小清水 貴子, 藤山 茜
教育メディア研究
22 巻 (2016) 2 号 21-31
丁度年度末の時期で,本年度どのように取り組んでいくのかを改めて考える良い機会となった。

2017年度を振り返って

恒例の年度末の振り返り。大阪教育大学へ移動して3年目が終わった。
研究については,この3年,ファーストオーサーで査読論文をなんとか書いてきたが,それが途絶えてしまった。科研費ははじめての代表での基盤研究が最終年度であった。次年度とりあえず査読論文が発行されるということで,めでたい。ここで作成されたデジタルコンテンツに関しては,その経過等を学会等にて報告してきたが,その活用評価に関する研究成果を出したい。やっていることから,どのように研究成果として出していくのか少しつかめるようになってきた。この他,研究会にて研修実践の試みを発表した。このように仕事としてやっていることを研究と結びつけるのか,切り離すのか,相変わらず悩みながらやっている。分担執筆と雑誌記事も少しだけ。アウトプットするものを絞りつつある。
大学での仕事は完成年度を迎えた次の年ということで,関わりが色々とリニューアルされた。新規に関わる授業ができたので,その調整等に手間取ったところがある。その中でも,大阪市と取り組んだ「学校教員ICT推進リーダー」の取り組みは内部ではある程度評価していただいたように思う。次年度は多くのことが移行期間に入りそうで,なかなか落ち着かない。
対外的な仕事については,相変わらず悩みの種である。非常勤講師を大手前大学,大阪市立大学で務めた。外部講師で複数以上務めたものは尼崎市,大阪市での行政での研修,丹南中学校,当初は予定されていなかったものとして北津守小学校。単発の講演の仕事もそこそこあった。行く場所は減っているけれど,改めて振り返るとなぜか回数が増えている。この他,事業の委員等での会議出席や学校訪問もある程度あった。突如入る実習校訪問との重なりが悩みの種で,これ以上は難しい。いくつかお断りすることになってきたが,次年度もさらにセーブをしないといけない。学会は日本教育メディア学会で事務局長を2年半務め,残り半年。日本教育工学会で大会企画委員長がさらに2年継続に。できるだけ仕事が重ならないように調整しているが,かかる仕事が多く,いよいよ追いつかなくなってきている。事務局長はあと半年なので,なんとか踏ん張りたい。
相変わらず,ワークライフバランスに悩みつつ,仕事をしている。もっと思い切って仕事を精査したい。この他,年齢を重ねる自分や夜間大学院(ただし実習校訪問は昼)という仕事の状況,まわりの状況から健康問題について考えさせられた。2月には人生初めてインフルエンザに罹患し,熱も久しぶりに出て(たぶん20年ぐらいぶり),仕事に支障をもたらした。その後も気管支の調子とにらめっこし,気を使いながら過ごしている。年々こういうことが増えるのかなあ。