「仕事」カテゴリーアーカイブ

日本教育工学会SIGセッション「教育の情報化」

まもなく開催される日本教育工学会全国大会では,今回から新しい取り組みとして,SIGセッションが実施されることになっている。これまでの課題研究での取り組みを発展的に解消し,年間にわたって研究活動を行っていくグループが,6つ立ち上がる。

私はそのうちひとつの「教育の情報化」のコーディネータに名前を連ねている。代表者は豊田先生(和歌山大学)。豊田先生が1日目のトークセッションに登壇され,このSIGで取り組みたいことについてお話いただく。3日目のSIGセッションでは,これから取り組んでいきたいことについて,参加者の皆さんと話し合うことになっている。研究者だけではなく,初等中等教育の現場の先生とともに,協力して研究を進めていくことができるようなグループになればと思うし,ここで新しい出会いができればなと思う(そのような意味で,原稿には「実践研究活性化」ということを書かせていただいた)。

学会へ参加される方は是非,このSIGに参加をしていただければと思います。まだこれからなので,みんなで話し合いながらともに作り上げていきましょう。

情報活用能力の育成をめざす授業についての研修(諫早市立西諫早中学校)

昨日,諫早市立西諫早中学校を倉田先生と一緒に訪問した。同校は長崎県のICT活用モデル校である。色んな人と縁があり,この度訪問することになった。

同校はICT活用モデル校で,電子黒板が常設されている。その実践研究の過程で,県教育委員会から,情報活用能力育成に資する授業研究を進めて欲しいという依頼があったそうで,情報活用能力についての意義の共有をこれまで進めてきたと聞いている。それに加え,私が授業デザインの立場から,こうした授業を作るにはどうすればよいかという研修を行った。なかなかハードルの高い課題だと個人的に考え,悩んだ。

理論的なものの背景としては,稲垣さん(東北学院大学)が力を入れている,情報活用型授業を参考にさせてもらった。かなり参考になったので,大変助かった。
情報活用型授業を深める会 | つくろう!情報活用型授業.

当初はここで公開されているものを下敷きとして,研修を行うことを想定したが,私が説明して短時間で意味の共有を図るのは難しいと考え,以下の様なワークシートを作ってみた。
nishiisahaya-worksheet20140821

実際,これを活用しながら授業を考えることをしたが,中学校で教科特性がある中で,想定通りの高いハードルを課すこととなった。ただし,作業を進めていくことで,教科内の共通理解が進んだこと,教科ごとによる重要視する場面の違いが少し見えてきたこと,言語活動として発信を重視する点がとりあえずの基本形になりそうなことなどが見えてきた。

自分としてまったくやったことのない形の研修だったので,授業づくりについていつもとは違う角度から考えるのによい機会となった。同校は2学期以降,4回の授業研究会を通して全教員が授業を公開していくことになるが,できれば一度訪問し,どのような授業となるのかについて参観させていただければと思っている。

私の後は,倉田先生が情報モラルについて講義をされた。このコンビで進めるのは今回3度目となるが,いつも巻き込んでしまい申し訳なく思う。情報モラルはまた今後県全体で関心の高いテーマとなっていくだろう。最近情報モラルは不勉強なので,このように専門的に担当していただける先生がいらっしゃるのは大変良いことで,アサーションの話を始めとして,私にも良い勉強の機会となった。

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連絡調整を担当して:日本教育工学会 第30回全国大会 (岐阜大学)

本日は,休暇明けの初日であるが,日本教育工学会第30回大会のプログラム等の確認や連絡調整に時間をとった。今回からSIG(Special Interest Group)を立ち上げるにあたり,色々と変わることが多く,大会企画委員会(なかでも幹事の方々),学会事務局にもご心配をお掛けしている。こういうことを担当してはじめて,先輩の先生方のご苦労を知ることになった。

当日まで色々とご迷惑をお掛けするかもしれませんが,どうか温かい目で見ていただければ幸いです。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。9月に岐阜でお会いしましょう。

日本教育工学会 第30回全国大会 (岐阜大学).

他地域の教員との研究会

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昨年度立ち上げた長崎県の教員の研究会LTEを細々と今年度も続けている。昨日で,12回目となった。今回は名古屋市教育センターの研修員として,林先生がこちらに来られるということで,それにあわせて実施をさせてもらった。佐賀県の内田先生も合流し,研究会が開かれた。もちろん,長崎県の教員も参加した。

まず,林先生の実践研究報告においては情報活用能力を育てるための授業デザインに関する実践研究経過の報告であった。子どもが自ら得た情報を精査するための振り分けシート,およびそこで得た情報を組み立てる組み立てカードを独自に作成し,活用した実践の報告であった。とてもしっかりしている実践報告で,レベルの高さを感じさせるものであった。一方,一般化のためにはもう少しシンプルなものが必要であるともコメントさせていただいた。

内田先生からは,総合的な学習の実践(2年前にやったものであるが,これからさらに取り組もうとしている実践)についての報告を頂いた。自分たちで,大豆を作り,それをもとに地元企業と共同し,製品を開発。それを各所で売るという取り組みであった。私も総合的な学習の研究に関わったのがこの仕事のスタートだったので,大変興味深く聞かせていただいた。内田先生の実践者としてのパワーを感じるものであった。

教育の情報化に関わる人達が多い研究会であったのだが,ICTの話題ではなく,逆にそれをあまり取り上げないことにより,授業の本質について議論できたのではないかと思う。LTEのメンバーも大いなる刺激を受けたと思う。このような時代なので,地域を交流をこれからも続けてほしいと思うし,私もそこに加わって勉強できればと思う。

研究助成終了後の継続はーパナソニック教育財団成果報告会

パナソニック教育財団の成果報告会のシンポジウムに登壇した。昨年度までアドバイザーを務めていた高槻市立芝谷中学校の取り組みについて,自身の立場から評価できる点や今後の課題について説明をさせていただいた。

他の学校と比べた芝谷中学校の特徴は,高槻市と連携を取り,研究を進めたこと,そのため公開研究会にも多くの参加者があったことなどがある。加えて,同校はICTモデル校として,実践研究を発展させていた。学校だけががんばるのではなく,それを支える教育センターや教育事務所,教育委員会との連携も実践研究を発展させるためには必要な要素だと思う。どちらに主体がある,というよりも,ともに支えあうことが必要だと思う。

シンポジウムにおいては,他の学校やアドバイザーの事例も聞くことができ,勉強になった。もし時間があったら,教材のデータベース化に取り組む学校についてのお話をうかがいたかった(こうした発表がいくつかあったので)。これまで,長らく多くのところで要請があったのに,こういうことは継続しなかった。それをうまく進めるための秘訣を知りたかった。今後,このような実践研究は増えてくるだろうか。

また,シンポジウムにおいて,川崎市立平小学校に関わっておられた野中教授(横浜国立大学)は,同校がテーマとしてきた情報活用能力について,評価に関する調査に関わっていくというようなことをおっしゃっていた。助成終了後の継続は,学校側としてやってほしいものという立場ばかりから私は語ってきたが,私のようなアドバイザーも研究者として,それを種として今後どう関係を築いていくか,フォローしていくかについても自分なりに考えないといけないなと思った。