大阪市学校教育ICT推進リーダー(第2期)

昨年度に引き続き,今年も大阪市教育センターと大阪教育大学教職大学院の連携による学校教育ICT推進リーダー研修がスタートした。今年度,大阪市全域に募集をしたこともあり,18名でスタートした。

この講座は,大阪市と教職大学院が連携した取り組みであるが,その分複雑さがある。当該研修が,時として大阪市ICTフロンティア研修,時として教職大学院の講義とタイアップして進められる。初回は大阪市ICTフロンティア(3年目)との合同実施。この人達は昨年度の講座を受けているので,全く同じことができない。加えて,その中には昨年度の学校教育ICT推進リーダーの修了生もいることから,直前までどのような内容で研修としての第1回めを飾ろうかと悩んだ。会場へ行ってからもバタバタしたが,なんとか終了することができた。大阪市の先生方も忙しい状況の中で,12月まで継続的に進めていく。修了生も欠席はいたけれども,再度あえて嬉しかった。ぼちぼちと活躍の場が広がってきているようだ。次回は8月に大学での開催となる。

なお,この取組は2年目に入るので,維持・発展の取り組みについても同時にデザインをしている。幸い,部局内の経費をいただくことができたので,修了生も研修を受ける以外に,別の形で学びを継続してもらう予定だ。

課題研究の募集(日本教育メディア学会)

11月24日,25日に開催される日本教育メディア学会において,課題研究のコーディネータを担当することになった。テーマは,教員養成,教員研究で,奈良教育大学の小柳先生と担当する。以下に趣旨を掲載するので,発表を希望される方は,こちらのページを御覧いただきたい。プロポーザルの締切は7月16日とのこと。

教員養成、教員研修での教育メディア研究の今〜知見の蓄積に向けた体制整備を考える〜
コーディネータ:小柳和喜雄(奈良教育大学)、寺嶋浩介(大阪教育大学)
概要:これまでも教育メディアを活用した取組を通じて、未来の創り手となるために必要な資質・能力、例えば学習の基盤としての情報活用能力、メディア・リテラシーなどを育成しようとする様々な取組が、教員養成、教員研修で行われてきた。しかしながら、その取組をどのように整理し、共有できる知見として表現していくかに関わって、伝統的な研究手法による手続きが壁となり、貴重な研究成果が表に出ない場合もあった。本課題研究では、教員養成・教員研修の現場で、教育メディアを内容としてとらえ教える工夫、教育メディアを方法・道具としてとらえ、それを用いて教える工夫などについて、その持ち味を活かした研究知見を表現し、蓄積していく上で、何が壁か、何が必要となるのかを論議していく。

チャレンジする初任者教員(広島市立川内小学校)

広島市立川内小学校へ。この学校は,秋に開催される放送・視聴覚教育全国大会において,公開授業を行う予定である。訪問は1月以来2度目。

午前中は,いくつかのクラスをまわり,様々なクラスの様子を確認し,学校放送番組の視聴および児童の対話による活動が積極的に行われていることを確認した。特に,「しまった!」のようにスキルを育成することに力を入れている様子がわかった。

午後は,授業研究会が催された。いろんな事情があり,今回取り組んだのは初任者教員。今年度始まった「ふしぎエンドレス(4年生)」にチャレンジ。もちろん事後の検討会では改善点について先生方から多くの意見が出されることになったが,ご自身で深く考えてチャレンジされていることがわかった。この学校,マンモス校で先生の数が多く,実施者の先生にとってはかなりのプレッシャーとなったであろう。でも前向きに取り組み,改善されようとしていることがよくわかった。若く頑張っている先生が多いこの学校で,またこの先生も成長していくのだろうと思った。

私からは,この番組の活用に関してどのように視聴し(極めて難しいが,面白い番組だと思う),授業づくりに活かすかということを説明した上で,現状の進捗状況を確認した。終了後も,研究主任(ファシリ修了生)とその詳細や方向性を確認した。

この全国大会には,大会の総括研究者である堀田博史先生(園田学園女子大学)から,目標とすべきルーブリックが提示されている。概ねクリアしつつあるが,新規性のあるテーマ開発にまだ同校は課題を残している。せっかくチャレンジしたこの日の初任者教員の熱心さを学校の研究へとさらに積み上げていってほしい。

社会科NAVIに記事が掲載される

日本文教出版から,社会科NAVIという雑誌が発行されている。小・中学校の先生方を対象にした読み物だ。今回依頼を受けて,「主体的・対話的で深い学びの実現に向けたICTの活用」ということで文章記事が掲載された。

相変わらず気軽に引き受けたら,過去の同じところの著者を見てみると,高名な方ばかりなので驚いた。私は,社会教育研究を行っているわけではないので,どういった内容が適切かを考え,まとめたつもりである。最近大学院の実習として社会科の授業を見ることが多いので,執筆にあたっては参考になった。

冊子でも発行されているが,こちらから,電子ファイルにアクセスできる。

尼崎AL授業実践部会(3年目)

尼崎市の中学校アクティブラーニング授業実践部会に関わりだして3年目となる。市内の全中学校から代表者が出てきて,授業事例の開発および普及を目指す。

これまで2年間の取り組みを踏まえ,3年目のキックオフが行われた。最終年度だと思われるので,成果をきちんとまとめ,還元できるようなプロジェクト体制を取ることにしたのが,今年度の主な変更点だ。また,市の課題であるICTに関してもこれまで意図的に進めてこなかったところがあるが,プロジェクトのひとつに組み込むことにした。

3月の打ち合わせからまさかの担当者変更であったものの,これまで関わりのある先生方だったこともあり,今までで一番良い滑り出しを見せた。良い成果が収められますように。