オンライン学習,一方向手段の確保と日常化を

前回,オンライン学習のひとつの手段として,NHK for Schoolの活用について書いた。ここから一気にタブレットを活用して・・・テレビ会議システムで・・・と行けるのは,ほんの一握りの自治体だと思う。

次に,学校でできることは,教科書の活用を中心とすること,そして学校Webサイトを利用して,情報を頻繁に発信することではないだろうか。

NHK for Schoolと同様に,教科書も学ぶべき事項がコンパクトにまとまっている。そして,(配布されていればだけど)みんな持っている。これを機会に今一度教科書で学ぶ,という根本が見つめ直されるとよいと思う。

一方,教科書があっても,それだけで多くの子どもが学べるわけではない。それを補うために,学校からなんらかの情報を発信できればよいのではないだろうか。

今,学校Webサイトの更新はCMSが利用されるなど,昔に比べてさほど負担があるわけではない。例えば,各クラス(あるいは学年)のページを作り,先生方がいわゆる発問となる問いかけや学習のガイドをできないだろうか。しかも,極力継続的に発信したい。双方向性への意識は次の段階で良いと思う。

各学校の先生方が発信する情報は,誰か知らない人からのものよりも,身近に感じられるものである。テレビで教育委員会の指導主事らが番組を放送するなどの手段を取り始めているところがあるが,子どもにとって知らない人が教えることから,どれぐらい継続性が期待されるかを考えたら,難しいのではないかと思う。もちろん,質の高い情報を学校の先生方が意図的に組み合わせて使うことができれば,頼りがいのあるものになるだろうけれど。