社会人院生のオンライン授業,考慮すべきは

全国各地で大学でのオンライン授業が進みつつある。私の大学では現在準備中で,今日4月14日現在では,20日(月)の週から約3週分開催されることになっている。ただし,これは現在のところの決定事項であり,延びる可能性ももちろんある。ここまで色々考えてみると,準備はやっぱり大変だなあ・・・と思うのだが,想定の範囲内である。

対学生について,いわゆる若い学生さんを対象にした場合,「パケ死」問題が議論をされている。それについては,いくつか記事が取り上げられたり,携帯各社の対応が発表されている。

私自身は,大学院での授業が多く,その対象者の多くが社会人となる。これについて,なにか議論されているだろうか。この中で,特にテレビ会議など同期的な学習の場合,カメラ問題,場所問題が発生するのではないかと予想している。

ネット環境の問題については先の若い方と比較すると,特に問題ないかもしれない。しかし,自宅でカメラがないという問題,自宅でそのような学習に取り組める場所がないという問題が出てくるのではないかと思う。

前者は経験則で言えば,カメラがなくてもiphoneなどのヘッドセットがあると対応できるし,PC内蔵のものでも可能である。要は,顔を出さない,見ないやり取りである。今までのコミュニケーションにこだわれば,ストレスを感じる人はいるかも知れないが,それにこだわらなければ対応できる。あと,スマホを使えば,対応できるのでとりあえず問題はクリアできると思う。

問題は後者。家で(しかも夜に)そのようなコミュニケーションを取れる場があるか。社会人は,家族のいる人も多い。子どもがいたとすると,夜間大学院は,彼らが就寝する時間にあたる。その近くで,授業に参加できるのかを考えると,私は難しいと思っている。そもそも,普段職場にいることが中心の人が,家で落ち着いて取り組める場所があるだろうか。当初は,大学キャンパス活用の可能性もあったが,大阪では,そうしたことが,一気に難しくなった。

e-learningって,「いつでも,どこでも」じゃなかったのね。

個人的な感覚で行くと,非同期的な学習環境の選択が普通だと思うが,果たしてどうなるか・・・(担当しているものは,非同期的な学習ができるように準備中である)。そして,ほかの方はどのような環境を構築されるだろうか。そんな事言いつつも,主指導教員となっている担当院生への指導は,テレビ会議ですすめる(ICTがテーマなのであれば,とりあえず活用からしてもらわないと)。先週は,大学から接続した院生もいたが,今週は状況が異なり,大学を活用する道はない。うまく進められるだろうか?なんとか進めるしかないのだが。