自身の教師教育研究について振り返る

日本教育工学会SIG「教師教育・実践研究」第6回研究会のパネルディスカッションに依頼され,登壇した。私がいただいたテーマは「リフレクションツールの開発」ということで,時任くん@関西学院大学と進めている,教師が省察をするためのデジタルガイドブック(科研費の助成を受けている)を紹介する,というものであった。デジタルで出来たものを披露するのは,今回はじめてであった。

登壇者のプロフィールを考えると,私は教育工学会員であり,研究者教員でもあるので,教育工学者としてどのように教師教育研究にアプローチしているかを語った上で,ツールの紹介をした。

特に大阪教育大学への異動以降,「実践的な教師教育」を意識することが多い。内容も,教育の情報化に関するものが以前は多かったが,両足をかけつつ自分としては教師教育側にシフトさせているつもりだ。ただ,この「実践的」というところには自分としても危うさを感じていて,ただ「実践すること」に終わらせてしまうのではないかという点を心配している。

しかし今回,教師教育研究について改めて自分の経歴や今回の取り組みを整理してみたところ,その方向性は間違っていないことを再認識した。やはりアピールすべき特徴なのだと思う。研究成果の切り出しをもう少し考えないといけないところに課題が残っているように思うが,少しずつコツがつかめるようになってきた感覚がある。

今回は他のパネルディスカッション登壇者の先生方や講演をされた今津先生のお話をそれぞれ自分なりに解釈しながら聞いていた。今やっていることなどとの接点を確認することができて勉強になった。

なお,今回紹介したデジタルブックについては95%出来てきており,あと少しの加筆をすれば完成の運びとなる。時任くんが色々とアイディアを出しながら,うまく実現してくれたと思う。最終的には,公開をしたいと思う。