情報教育を充実させるカリキュラム・マネジメント(福岡教育大学附属久留米小学校)

先日,福岡教育大学附属久留米小学校を訪問した。私は平成29年度文部科学省委託事業次世代の教育情報化推進事業「情報教育の推進等に関する調査研究」の企画検証委員会委員を担当しており,同校の取り組みを見て,いくつかヒアリングするということが目的であった。次期学習指導要領のキーワードのひとつがカリキュラム・マネジメントとなっており,この事業においては情報教育の充実につながるカリキュラム・マネジメントをどのように行うのかが研究されることになっている。
同校はこれまで,文部科学省の研究開発学校やパナソニック教育財団の特別研究指定を受け,情報科のカリキュラム開発を行ってきているが,そこで得られた知見を,今回の事業に適用した形でさらに発展を図っていた。それを意識した授業が算数でのプログラミング学習や総合で展開されていた。
ヒアリングをしてみると,用意された枠組みをただ利用するだけではなく,どう利用するのが学校にとって価値があるものなのかを考えて,カリキュラム・マネジメントを実施しているように思った。同校の取り組みから生み出されるカリキュラム自体は数年かけて構築されてきたものだから,これから実施をする学校においてはすぐに適用することは難しいが,そのプロセスに目を向けてみると,学べることはいくつもあるのではないかと思う。