「FD」カテゴリーアーカイブ

「私が担当者であればどうするか」の視点(教職大学院FD)

昨日,連合教職実践研究科での授業公開に基づくFDがあったので,それに参加をした。授業は,教職大学院第二領域「教科等の実践的な指導方法に関する領域」に関する授業であった。私は今は担当していないが,前任校の長崎大学においては担当していた科目だ。

初等中等教育の授業研究会に参加し,指導助言の役割を承ることがある。ただこの日は所属している自分の組織であり,自身が担当を経験したことのある領域の授業だったので,いつもとは異なる視点で見ることができた。要は「私だったらどうするか」という視点である。そこから見てみると,拝見した授業から学びが多く,授業実施に対する新たな視点が得られた。また,私の視点と実際行われていたことの比較を通して,自分に足りない点やこれまで行ってきた成果や自身の授業に対する考え方も確認できた。

教職大学院での授業のポイントは,やはり実務家教員と研究者教員の協働,というのが大きな柱のひとつとなると思う。事後の研究会においてはそのことが特に議論された。本学では必修の多くの授業がこうしたティームティーチングなので,事前準備を含め,これをどのように組んでいくのかを探求することはひとつの研究課題となりそうだ。

新任FD第4回目

最終回の第4回目は山内教育実践総合センター長から,現在の体制についてのお話をいただいた。私は新任教員の中でも実践センター所属という特殊な立場にあり,内部の事情は多少心得ているため,新しく内容を知るというよりかはむしろ,自分の関わるプロジェクトが客観的に見てどういう状態にあるのかを再認識し,今後の活動をよりいっそう進めていくためのきっかけとなった。さらに私自身の活動を他の新任教員の先生方に体系的に知っていただけたことがとてもうれしかった。

学内の新任FDは以上のように自身にとってとても充実していた。実施期間中にある先生に言われたことがある。「私たちの時はそういうものはなくて,本当に手探りの状態でした」と。そのような時代からすると,こうした取り組みは私たちにとっては実にありがたい存在である。大学の世界を見てみれば,今FDに取り組んでいない大学を見つけることのほうが難しい。しかしながら実体として本当に充実しているものがその中でどれくらいあるだろうか。外部評価のためのFDとなっていて,実質的に表面上しか機能していない大学も多くあると聞く。そのような意味では,本学部の新任FDの取り組みはもっと学内的にも学外的にも評価をされてよいのではないかと思う。

最後になりましたが,(以下お礼文)

(これは今後学内の記事に反映される予定です)

新任FD3回目(6月15日)

第3回目は菅原就職委員長より本学部の就職状況に関するご説明をいただいた。学校教員養成課程,情報文化教育課程の学生はいずれも5割程度が長崎県内,8,9割が九州内の出身であること。全体の就職率に関しては年を追うごとにしたがって改善されているということ。しかしながら教員採用の現実は厳しく,その背景には長崎への地元志向が学生,保護者のどちらもが高く,それが影響していること。一筋縄ではいかない就職への対応に難しさを感じつつ,それに対して積極的に挑戦し続ける菅原教授の熱意が伝わってきた。新任の私ができることは微力ではあるが,学生の皆さんが視野を広くして外の世界を見ることができるようにサポートをするということなのではないかという気がした。自身の実力を認めてくれるというところがあれば,それを受け入れてくれる土地に行けばいいし,何年後かにまた長崎へ戻るという選択もある。今後自分が相談をされたときにはそう言おうと思う。それにはまず学生の相談にのりやすい教員にもなろうと改めて思った。

気になったのは,学校教員養成課程の入学者のうち,7割が教員を希望し,それで7割が教員になること(つまり3割は希望していない)と情報文化教育課程の学生における就職対策である。もちろん,教育学部の使命は教員の資質を身につけた学生を育てることが主目的ではあるが,現実としてその他の学生も多人数を占めることを踏まえて多様なサポートや教育内容を考えていくべきなのではないかと感じた。

(これは今後修正して,学部内の冊子に掲載する予定にしています)

新任FD第2回目

2回目は北村教務委員長より本学部でのカリキュラムに関してご説明いただいた。私は情報文化教育課程の授業だけではなく,教科情報の免許課程の授業も持っていること,またその免許課程の授業を履修する学生は別に専門を持っていることなどもあり,かなり多様な立場の学生を相手にした授業をしている。しかし,彼らがどのような授業を履修しているのかをほとんど理解していなかった。手元にある学生便覧をわからないときは活用はしていたが,自分ひとりでわかることはあまり多くはなく,他の先生に個々の科目で相談することはあっても,学部全体のカリキュラムに関してうかがう機会はさすがに無かった。それだけに当日はその学生便覧を元に北村教授に過去のカリキュラムとの相違点,あるいは現在での留意点などを懇切丁寧にご指導いただき,とても参考になった。また学生時間割のモデルケースをご提供いただいたが,これは今後の私にとっても貴重な資料となると思う。

(以上の文章は後日,修正し,学部発行の冊子に掲載されることになると思います。)